“地域の小さな光”を場づくりで再編集する

LOCAL DESIGN

「地域の魅力をデザインで磨いて発信する」をコンセプトに、2015年から潟マルシェを開催しています。
地域に埋もれている魅力、継承が危ぶまれる技術や文化、小規模でも想いや信念を持つ生産者。それらをデザインで磨くことで光を当て発信しようと、2015年の春に地域の様々な方と連携をしながら小さくスタートしました。

その後1、2年の間で「ローカル」という言葉が一気に市民権を得るようになりました。その土地ならではの風土や文化、土地に暮らす人の営み、それらが「その場にしかない地域の価値」であるという価値観が広がっています。感度の高い人々が続々と「ローカル」と呼ばれる中山間地や地方都市でプロジェクトを起こし、そこにあるものを活かし、独自の視点を持って編集することで新たな価値を生み出し、時代を切り拓く波を起こしています。私たちが暮らす新潟にも、その光は存在します。足元にある小さくても確かに輝くものに私たち独自の視点で光を当て、デザインで磨き発信する。地域の価値の再編集と発信の場として「潟マルシェ」を続けています。

Facebook:潟マルシェ
web:http://www.gatamarche.com

“その土地ならでは”を探求する


潟マルシェを開催している鳥屋野潟は、80万人都市の中心部に位置する多様性豊かな水辺と自然空間。市街地にも関わらず、珍しい動植物が生息します。その環境を活かしたワークショップやアクティビティで、鳥屋野潟でしかできない体験を生み出しています。潟の漁師が使っていた「板合わせ舟」体験、自然をめぐる「Nature trip」、潟の自然を使ったいけばな「Nature art」、潟端ヨガ、ものづくりワークショップなど、季節や環境を反映させたオリジナルワークショプ&アクティビティを発想しています。

出店者も新潟に根を張り、想いを持って活動している方々。“私たちが良いと思う”方々とご一緒することを大切にしています。「私たちがお客様に自分の言葉でその方の魅力をお伝えできる」ことが発信する立場の責任。自然栽培農家、地元産や身体・環境に優しい素材にこだわるお菓子やパン、抜群に美味いフードカートなど、潟マルシェの想いを理解する地元の方々と共に潟マルシェは創られます。
売り手・買い手のコミュニケーションとそこに生まれる共感、「その人から買う価値」を創出することが大切だと考えています。

土地と人の接点を創る


会場は潟の畔の自然空間「ユスリカの森」。それまで有効活用されていなかった「ただの場所」で、場の潜在的可能性に着眼し、活用することで「こんな素敵な場所があったのね」と場が認識されていきます。
かつては人が泳ぎ水を飲んだという鳥屋野潟は、経済成長による産業発展や農業・生活排水の流入により、水質が汚濁されました。人の暮らしとともにあった潟から、人は離れていきました。しかしその後の、多くの人の努力によって鳥屋野潟の水質や環境は改善されてきました。
潟マルシェを通して土地の人同士がふれあい、土地の自然環境を体験し、鳥屋野潟と人々の接点を創出する。かつて人と潟が豊かな暮らしをしていたように、新潟に暮らすことや水辺で過ごす時間に豊かさを見いだせるような仕掛けを続けています。

デザイン性を高める


場の価値を創出するにあたり「デザイン」は非常に重要な要素。告知ツールや会場の設えも含め“デザイン性を高めて”行うことが、人々への訴求力を高めます。

人々の生活が便利に効率化していく時代。その背景では、土地に根付いていたはずの文化や営みが次第に薄れはじめ、「もの」ができるその背景にあるはずの作り手の想いや手をかけたプロセスに光が当たらなくなっています。暮らしや人間的な豊かさの本質を見つめ、その土地にある光を、その地に暮らす私たち自身が楽しむことで、その地に暮らす意味や価値が高まっていくのです。

潟マルシェでは“地域資源”と“場”を編集しながら「鳥屋野潟がこうなると良いのでは」を私たちの視点で創る挑戦をしています。